非破壊検査(浸透探傷試験)

JIS Z 2343:1992



 ■ 非破壊検査とは

非破壊検査(Non-Destructive-Inspection)とは、 ”物を壊さずに” その内部のきず、あるいは劣化の状況を調べ出す検査技術のことです

「スイカ」をポンポン!とたたいて、中身のでき具合を調べる。これも一つの非破壊検査。

スイカのでき具合? 始業点検

バスやトラックなどの車両部品をテスト・ハンマーで叩いて割れやねじの緩みを点検する。これもまた非破壊検査です。


 ■ 非破壊検査の分類

表面欠陥検出のための非破壊検査

目視検査表面の状態やキズを早く簡単に調べる事ができる 材料、機器、構造物などすべてに適用
磁粉探傷検査表面または表面直下のキズを検出できる磁石に吸引される強磁性材料だけに適用
浸透探傷検査目に見えない表面のキズを簡単操作で検出できる金属でも非金属でも適用
渦流探傷検査渦電流を利用して小さなパイプなどのキズを検出、材質判別に適用導電性の材料に適用

内部欠陥検出のための非破壊検査

放射線透過検査X線やガンマ線を利用して目に見える内部のキズを検出できる金属材料、溶接部、鋳物、非金属材料
超音波探傷検査超音波の反射を利用して内部のキズが検出できる金属材料、溶接部、非金属材料に適用


 ■ 基創の検査体制

当社では、 浸透探傷検査 に特化しており、社団法人 日本非破壊検査協会が認定する非破壊検査技術者を配置し、検査体制を整えています。


既製杭 工場溶接部 の検査、基礎杭の 現場溶接部 の検査、 杭頭フレアー溶接部 の現場検査その他、 玉掛用ワイヤーロープの圧縮止め部、吊りフック、シャックル等 目に見えないキズ・ひび割れなど何でも検査いたします。


 ■ 浸透探傷検査手順

浸透探傷検査(一般的呼称:カラーチェック)は、肉眼では検出できない微細な欠陥を、人の目で見えやすい状態にして見つけ出そうとする試験法です。

開口している欠陥の中に染色液体を染み込ませ、白色現像膜に染み出させ視認性を高めます。

1.前処理

ブラシ、ウエス等できず中のゴミをとり、洗浄液で油脂類を取り除く。

前処理 前処理

2.浸透処理

染色浸透液を塗布し、キズの中に毛管現象にて染み込ませる。(浸透時間:5〜10分間)

浸透処理 浸透処理

3.除去処理

ウエスに除去液を染み込ませ余分な浸透液を拭き取る。

除去処理 除去処理

4.現像処理

白色現像液を薄く塗布し、キズの中に残っている浸透液を吸い出させ視認性を高める。

現像処理 現像処理

5.結果観察

JIS Z 2343 : 1992(浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類)により評価する。

結果観察 結果観察